2016年9月15日木曜日

保安協会さんに漏電遮断器奨められたけど安全考慮して分電盤取替え・ケーブル張替え工事

以前、アンテナ工事をご依頼いただいたお客様のご依頼で、電気設備の改修・増設工事にお伺いしてきました。


「阿部さん。保安協会さんが来て点検してくれたんやけど、なんかうちの分電盤には漏電遮断器が付いてないんで、付けた方がいいって言われたんやけど、阿部さんとこでお願いできるの?」とお客様。
早速下見にお伺いさせていただきました。

うぉ、主幹がCKSじゃないですか... 上に4回路も増設されています。

CKSの60Aですね。
これ、ブレーカーとは仕組みがまったく違います。


こんな感じで、中にバー状のヒューズが入っています。

ブレーカーだと、電気を使いすぎるとレバーが下がって遮断されますが、レバーを上げれば再度通電されますよね。

このCKSは、電気を使いすぎると、このヒューズが溶けて切れてしまいます(^_^;)

この盤の中に予備のヒューズは置いてありませんでした。
切れたらどうすんの?って感じです...

保安協会さんがこのCKSを漏電遮断器に奨めるのは当然ですが、電力量計のところを見て「あれ?」


幹線ケーブルがVVR8sq×3cです。

VVR8sqの許容電流は40A程度ですよ? さっきのCKS60Aでしたよね...

これちょっと、漏電遮断器だけ換えてもダメですね。
既存のケーブル容量に合わせて40Aの漏電遮断器に取替えるか?
ケーブルも張り替えて60Aの漏電遮断器にするか?
お客様とも結構話し合いさせていただいて、「もうね、家も古いし、この分電盤もブレーカーいっぱい増やしとるし、阿部さんに任せるけん安心して使える様にして。」という事で、30年以上使われている分電盤ごと取替えることになりました。

まずは電気図面を作成して、四国電力へ電力申請を行います。


電力さんに申し込みが受領されると工事に掛かります。
まずは既存分電盤を全撤去。


一次側ケーブルを張り替えますが、建物が古いので天井裏でもケーブルが傷つかない様に、PF管へ収めます。


左が既存のVVR8sq、右が新しいCV-T14sq。許容電流は80A程度あります。


電力量計はこのまま流用で、ケーブルを接続します。
なぜ今回スマートメーターに換えないのかは、電力さんが教えてくれませんでした。
検定年度が新しかったので、おそらく(^_^;)

メーター板は木板から、樹脂製へ取替えました。

引込点は仮接続します。
後日、引込認定店さんが、再度圧着に来ます。


メーター周りはこんな感じで完成。


分電盤を設置して、ケーブルを接続していきます。


あ、そうそう、キッチンのエアコンが専用回路じゃないので、ついでに増設します。
この長いローカの天井裏を通して、あの向こう側まで...


エアコンの横の部屋の押入れに点検口があるので、ここから。


こんな感じで...


延々と...


ひたすら引っ張って、エアコンの横まで来ました(^_^;)


コンセントを取付けて、増設工事完了。

ついでの工事の方が大変だった気がしなくも無いですが...

いやぁ、この延長コードにエアコンのコードが刺さってたんですよ。
危ないですねぇ。


分電盤周りもこんな感じで完成。


漏電遮断器搭載、主幹60A、分岐回路数11回路の分電盤になりました。

「もっと凄いことになるんかと思っとったけど、キレイにできたねぇ。これで安心して電気が使えるね。」と、大変お喜びいただきました。

アベ冷熱技研は「四国電力(株)請負計器工事認定店」です。
登録電気工事業者で、第一種電気工事士が責任を持って電気工事を行います。
この様な電気工事や修理・点検もお気軽にご相談ください。

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