2010年4月3日土曜日

あと施工アンカー施工技術認定講習会

今日は、松山電気工事協同組合青年部 情報委員会事業である「あと施工アンカー施工技術認定講習会(HILTI)」を、株式会社オオタケ松山支店様・日本ヒルティ株式会社様のご協力で、松山電気工事協同組合会議室・駐車場にて開催しました。

技能取得講習会は、情報委員である自分の担当だったので、一日講習会のお世話をさせていただきながらの受講です。

【講習会開催に至る背景】
官公庁物件などの施工時(太陽光発電システム及び電気器具の設置など)に、アンカー施工に関する技術認定保持者が、施工上の必要要件となってきている。

【講習会の目的】
アンカー施工に必要な技術認定資格の取得。

【期待される効果】
組合員の技能認定保持者増員により、作業内容の幅が広がり受注数の拡大を計る。

今回の講習会は「あと施工アンカー施工技術認定」取得を目的とし、受講者数が多いため午前・午後に分かれて講習会を行いました。

まずは、アンカーの分類・固着原理・設計及び考え方などの「アンカー理論」を座学で学びました。

アンカーの施工不良により死亡事故が発生した事例が紹介され、施工知識や技術の重要性を感じました。

その後、金属系アンカー・接着系アンカーを、実際にコンクリートへ打設する、「施工実技」を屋外でおこないました。
まずは、アンカーを打設するための下穴を開けます。


最初に、「HSA ウェッジ式締付方式金属系アンカー」を打設。


下穴にハンマーを使って打ち込みます。

規定値まで打ち込んだ後、トルクレンチを使用して規定トルクで締め付けると、埋設部が開いてガッチリ固定されます。
このアンカーのメリットは、不要になった場合、ナットを外して再度打ち込めば奥に入って行くので、サンダー等で切り飛ばさなくていいんですね。

次は「HVU 接着系カプセル方式アンカー」。

官公庁関係は、これ指定がほとんどだそうですね。

下穴を入念に清掃してカプセルを挿入。


全ねじボルトを打撃回転させて、一気に打ち込みます。

カプセルの中にはビニルウレタン樹脂と硬化剤が入っていて、打撃回転させることによって、コンクリート内部で拡散して硬化する仕組みになっています。

次に「HIT 接着系注入方式アンカー」。

こちらは、下穴へ2液式の接着剤を注入するタイプです。

これも下穴を入念に清掃して、空気が入らない様に、奥の方から接着剤を注入していきます。

2液分離ですが、ノズル部で混合されるため拡散させる必要がありません。

注入が完了すると全ねじボルトを回しながら、奥に突き当たるまで挿入して完了です。

金属系アンカーは打設後すぐに次の作業に掛れますが、接着系アンカーは固着するまでの養生時間が必要です。

実技が終わると、最後に講習内容が理解できているか「確認試験」が行われ、無事受講者30名全員合格しました。
合格者には後日、認定証が配布されます。

天井吊りエアコン工事・電気温水器設置・照明器具や配管材の吊り込みなど、アンカーを使う現場も結構あります。
最近では、太陽光発電システムを陸屋根設置する際にこの講習修了認定証が必要みたいで、講習会の依頼も増えているそうです。
これからもこの様に、現場で即戦力になれる講習会を開催していきたいと思います。

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