2012年6月6日水曜日

マンションでシステムマルチエアコン取替工事

昨日・今日の2日間掛けて、マンションの一室に設置されているシステムマルチエアコンの取替工事にお伺いしてきました。


既存機は三菱重工(ビーバー)製で、天井カセット形1方向吹き出しタイプの室内機×3台、室外機×1台のマルチエアコンでした。

当初のご依頼は、故障のため点検修理でした。

故障箇所は室外機基板の様でした。

基板の価格を調べると3万円強。。。
94年製で18年近く経過しているため、基板を交換しても翌日他の所が故障するかも知れない事と、省エネの観点からも「取替える方が良さそうやね」とお客様もご納得いただき、今回取替えをご依頼いただきました。

・・・が、ここで問題が発覚しました。


室内機~室外機を電気的に繋いでいるケーブルが、屋内用の警報線でした。。。


写真の上側が既存ケーブルです。

屋内用警報用ケーブル0.9mm×2芯。
当時のビーバー製品は、室外機との通信は高負荷にならないため、細いケーブルでもOKだったんです。
現在、各メーカーから発売されているエアコンは、写真下側の「2.0mm×3芯」でなければなりません。

弱りました・・・ケーブルは冷媒配管と共に、天井裏~壁内を隠蔽配線されています。。。
幸いこちらのお宅は最上階で天井裏が高く、事前調査で何とか入れ替えができそうな所まで調べていました。

既存機を撤去します。

まずこのスペースが点検口になります(^^)v

マンションはどこも同じで、天井裏には大きな梁があって天井裏を行き来することはできません。

他の部屋には、所々に点検口が設置されていたので助かりました。

天井裏はこんな感じです。

梁を貫通して既存の冷媒配管が見えます。
この穴を利用して、各室内機へ新しいケーブルを通して行きます。
大汗かきながら、2ヶ所の梁貫通を行なって天井裏作業完了です。

問題は壁内の立下り。。。
壁内にはケーブルを入れることができないので、屋内の露出配線となります。

外部の配管出口から、ギムネを差し込んでケーブルを通す穴を開けます。

穴の丁度裏がクローゼットになっているので、天井面からケーブルを下ろして穴から外部へ出す作戦です。


大型のモールダクトでスッキリ収めました(^^)v


外部にケーブルが出てきました。

2.0mm×3芯のケーブルを5系統通しました。
今回の取替えは室内機×2台のみですが、将来、隣のエアコン(室内機×3・室外機×1マルチ)を取替える時の事を考慮して、3系統先行配線しておきました。

いよいよエアコン取付けに掛かります。
今回は既存冷媒配管流用なので、配管内部の残留オイルを追い出すため、窒素ガスで配管内をブローします。


吊りボルトも微調整のみで流用。

開口寸法は横幅を少し大きくカット。

既存のドレン管は、VP25で大きめの塩ビ管を使っていたので、安心して流用できます。


冷媒配管は新冷媒に合わせて、フレアを再加工します。


室内機本体を吊り込みます。

水平を取ってナットでしっかりと留めます。

トルクレンチを使って、配管を規定トルクで締め込み接続していきます。


三菱電機製はここが違うんです↓

施工者にとって配管接続部の断熱処理は結構手間なんですが、三菱はカバーを取付けるだけの省施工。
断熱材の経年変化で配管から露たれする事は、まったくありません。
こう言う所が「さすが三菱電機」なんですよねぇ(^^)

一生懸命通してきたケーブルは、ここで接続します。


配管類の接続が完了すると、パネルを取付けて行きます。

既存の開口寸法が微妙に広いため、一回り大きなリニューアルパネルを間に挟んでいます。

室外機周りは社長が担当していました。
配管接続が完了すると、いつもの様に電動式真空ポンプを使って、配管内部を真空乾燥させます。


作業が完了すると試運転を行なって、異常がない事を確認してお引き渡しです。


【三菱電機製システムマルチエアコン】
MXZ-602AS 室外機×1台・MLZ-GX362AS-IN 室内機×1台・MLZ-GX282AS-IN 室内機×1台・MAC-460PW 化粧パネル×2個・MAC-430PW ワイドパネル×2個

あれ?って思いました?(^_^;)
既存室内機は3台でしたが、今回は2台。
実はリビングに2台設置されていたんですが、お客様はあまりエアコンを使われず、今までにも1台でしか使用されていなかったとの事で、3台のところを2台取替えとなりました。
残り1台は撤去してしまうと別途に大工工事が必要になるので、そのまま置いておく事になりました。
梅雨入り前に完了できて、お客様にも喜んでいただきました<(_ _)>

三菱電機製エアコンは、本体が1年保証・冷媒回路が5年間の保証が付いていますが、「延長保証が欲しい」方には10年延長保証をお奨めしております。

今回もご説明させていただき、10年延長保証をご依頼いただきました<(_ _)>

アベ冷熱技研は「 一級冷凍空気調和機器施工技能士」の責任施工。
お客様にぴったりの機種選定から、機器を長持ちさせるエコロジー工事まで、お気軽にご相談ください。

さて、このマンション、すべてこんな感じのマルチエアコンが設置されています。
結構な戸数あります。。。
実はもう一軒取替えをご依頼いただいていますが、今回の様に天井裏に入るスペースなどはありません。
ケーブルの入れ替えができるかどうか。
頑張ってみます(^^)v

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